「品確法」は、住宅の品質確保と消費者保護を目的として制定された法律で、
次の３つの柱からなっています。
1. 新築住宅の基本構造部分の瑕疵担保責任期間を「10年間義務化」
2. 様々な住宅の性能をわかりやすく表示する「住宅性能表示制度」
3. トラブルを迅速に解決するための「指定住宅紛争処理機関」
の3点が柱となっています。
ここでは、瑕疵担保責任期間を「10年間義務化」についてお伝えいたします。
瑕疵（かし）とは、「欠陥」のことです。
では、どの部分に欠陥が生じれば、責任が生じるのでしょうか？
● まずは、基礎、柱、土台といった構造耐力上主要な部分で、上部図９つとなります。
● 次に、雨水の浸入を防止する部分で、上部図３つの部分となります。
住宅事業者は瑕疵（欠陥）に対して、10年間の住宅瑕疵担保責任を負っています。
しかし、仮に、住宅事業者が倒産すればどうなるのでしょう？
家の修理ができなくなります。
他の業者に依頼すると、自分で修理代を支払わなければならなくなります。
これでは、消費者を保護することはできません。
それで、「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」（住宅瑕疵担保履行法・平成19年3月）が成立し、
住宅事業者は、新築住宅瑕疵保険への加入、もしくは供託などにより、
十分な修理費用を賄えるようにしたうえで新築住宅を引き渡すこととされました。
すなわち、修理費用等の資力確保として、
事前に「保険」もしくは「供託」のいずれかの措置をとることが義務付けられたことになります。
尚、この保険は、国土交通大臣指定の保険法人が提供する「新築住宅の保険」が利用されます。
引き渡し後10年以内に瑕疵（欠陥）が生じた場合、補修を行った事業者に保険金が支払われます。
供託とは、
事業者が法律で定められた額の保証金をあらかじめ法務局などの供託所に預けおく制度です。
住宅事業者が、新築住宅の建設や販売する際には、資力確保の措置について、
消費者へ説明する義務も併せ持っています。
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