通し柱とは、土台から軒まで通った、継ぎ目のない柱のことです。

木造軸組工法（在来工法）などで使用される最も重要な構造用の柱です。

管柱とは、胴差し（1階管柱と2階管柱の間にある水平部材）

などで中断された柱のことです。

l  柱にかかる力

柱には、上下から圧縮される力が加わります。

さらに、左右反対方向にずれる力が加わります。（せん断力）

木のそれぞれの強度は表のようになっています。

l  柱に求められる性能

柱に求められる性能として、

重い建物を支える高い圧縮性能が求められます。

通し柱や管柱は、

    一般に軽くて強く、

    まっすぐで、長い材が得られる針葉樹材を使います。

    ヒノキ，スギ，ヒバなどが適しているとされます。

l  留意点

    通し柱は無くても耐震性に影響しないと言われています。

    太い柱と耐震性とは、相関関係が無いとも言われています。

    問題は、ホゾの部分。

    ほぞから柱が外れ、倒壊することがあります。

    そのため、金具で固定することが必要です。

梁という漢字は、河川を結ぶ「渡し橋」が由来とされています。

柱同士を水平に結び、水平方向の力を支える重要な役割を果たします。

横揺れの地震が多い日本では、その重要性が高くなっています。

更に屋根の重さを柱に伝える材でもあり、その重さに耐えられる強度が必要です。

l  梁にかかる力

梁には、左右反対方向にずれる力が加わります。（せん断力）

さらに、屋根など上から力が加わると木に対して曲げる力が働きます。

このように、梁には、せん断強度と曲げヤング係数が求められます。

せん断強度と曲げヤング係数の強度を満たした梁として、

主に使われている材木は表の通りです。

l  松の梁

    昔は、黒松が多かったのですが、数が少なくなり、

    赤松が使われています

l  アカマツ

    国産の松は希少で高価なため、

    北米産の松が使われることが多くなっています。

    芯（赤身）を外したベイマツを使用

    芯持ちは、乾燥時にねじれ、反りが発生しやすく、

    また、乾燥が不十分な場合、反りやねじれの問題が発生する

　と言われています、が、これには反論もあります。

l  ヒノキの梁